前回書きました「お堂で拝む時のコツ」には、背景に仏教のきちんとした理論があります
専門用語で言うと、「三平等観 さんびょうどうかん」と言いますが、舎利礼というお経に説明があります
舎利礼(しゃりらい)
インドのデリー国立博物館にある仏舎利塔 |
仏舎利(中央部分の拡大) |
舎利礼の一節です
為我現身 入我我入 仏加持故 我証菩提
いがげんしん にゅうががにゅう ぶつかじこ がしょうぼだい
以仏神力 利益衆生 発菩提心 修菩薩行
いぶつじんりき りやくしゅじょう ほつぼだいしん しゅうぼさつぎょう
「我が現身をもって入我我入し、仏の加持の故に、我は菩提を証す
仏の神力をもって衆生を利益し、菩提心を発し、菩薩の行を修す」
ま、わかりにくいです
密教に三平等観という瞑想法があるのですが
我とホトケと平等
ホトケと衆生と平等
ゆえに、我と衆生と平等
ホトケが我を無条件に加持するのと同じように、ホトケは衆生を加持しています
我<ーーーーホトケーーーー>衆生
以心伝心という言葉がありますが、心が通じる、心が通う、といったことですね
理屈は、そういうことなんですが、じゃ、どうするの、となるわけです
それで、一番簡単なのが、お堂の前で
1 本尊様の名前を呼ぶ
2 息を吸う その時本尊様の力が体に入る、と思う
3 息を吐く その力を分けてあげる、と思う
となります