そろそろお彼岸も近づいてきました。法事や墓参りを計画されている方も多いと思います。

彼岸というのは、そもそもの意味は「向こう岸」ということで、「この世」に対する「あの世」で、死後の世界のことになります。
彼岸は、死後に極楽浄土に生まれ変わるように願う日、でもあります。

死後などない、極楽浄土などない、と言う人の多い今日この頃ではありますが、人間の本質はそれではなかなか済まされないのです。
信じるものなどない、死んだら無に帰る、と言う人でも生きて行くには「生き甲斐」が必要です。常に「生きる意味」を求めています。また、「生きた証(あかし)」を残したいという願望もあります。

人間は完全な「無」には耐えられないのです。
歪んだ心、病んだ心、狂った心、といろいろありますが、「無を厭う心」に率直に従ってみてください。
「無を厭う心」が、つまり、死によっても失われない心なのですよ。

2002/09/07


 

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