2006-01-30

利他行

なるべくトラスピフラリーなアプローチで、とは考えていますが、ついでなので、仏教が今、世界でどんなふうに展開しているかという話


インドの友人の話
をすでに書きましたが、スリランカにも日本で仏教を学んだ人がいます
この方は、僕が高野山にいたころ留学されていて、僕も高野山で時々みかけました
付き合いはありませんが、まあ、印象的な方で、とにかくずっと法衣を着てるんです
日本人の坊さんは、普段着はそこらの普通の服を着てるわけですが、彼はいつでも法衣なのでした
まあ、スリランカ流とでも言いますか、俗服は着ませんでした


密教の展望
──現代社会と密教「福祉・共生・生命」


日本スリランカ仏教福祉協会



道成寺など日本のお寺が金銭的な援助もして、スリランカで立派に活動されています

スリランカは仏教国ですが、菩薩戒がスリランカになく、それを拠り所に、新しいアプローチを根付かせたいという考え方です
情緒的な福祉論ではなく、菩薩戒というロジックを全面に押し出しています

日本人なら、こうはいかないでしょう

日本人は人道的とか、倫理とか言って、援助なり福祉なりするのだと思います


インドでは、慈悲と智慧、スリランカでは菩薩戒

こんなことからも、日本の大乗仏教のロジックは世界に通用するのだなー、と考えるのです

菩薩戒
  • 摂律儀戒   止悪 悪いことをするな
  • 摂善法戒   修善 善いことをせよ
  • 饒益有情戒  利生 利他行をせよ  


よけいな話ですけど、よく精神世界で「ワクワクすることをしなさい」とか言いますが、これは、情緒というか感情を刺激することをしようという考え方です

バシャールのチャネリングがきっかけだったかと思いますが、いまだにこういう考え方をする方がいるので驚きますね
バシャールは、チャネリングという仕掛けが物珍しかったのでしょうけど、だからといって言っていることが程度の高いことだとも限らんのですよ
ご意見として聞いて、見分けたらいいだけのことなんですけどね

感情よりも知性、知性よりも霊性が大事、ということではないのですか

エモーショナルな感情を大事にするのもいいけど、「ワクワクする」なんてのは、株式投機に狂ったり、建築偽装で金儲けしたり、少女売買春をしたりする時でも使える言葉ですよ

程度が低いというか・・・

精神世界は、そんなくだらぬもんじゃないと、思いますけどね
誰かのためになにかする、という他者の存在という視点が欠けてるね

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