2006-12-21

厳罰

僕は4年間、警察署評議会の委員をしていたことがあるんですけど、会議が年に4回ほどあったと思います

会議のたびに、かなりの量の資料をわたされて、警察の仕事の範囲の広さに驚きました
空き巣、非行、夫婦喧嘩の仲裁、祭りの警備、津波の警戒、傷害、詐欺、放置自転車、道路標識、交通整理、交通事故、捨て猫の世話も
土日もやっているし、24時間営業ですから、ありとあらゆることが持ち込まれるようです

また、僕がやっている間にも、警官によるいろんな不祥事が相次ぎました

警察官は皆さん非常に真面目に真剣に職務に精励しているのに、ごく一部の者が信じられないような、理解に苦しむことをする、といった印象でした
僕は、警察を責めるというよりは力になりたいという気持ちでした

署員皆が、家族の写真を身につけて持ち歩いているということで、見せてもらったりもしました
家族があるんだから馬鹿なマネはするな、というような自戒の意味だったのかな



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交通事故についても、道路標識の整備や速度制限、一斉検問など地道な努力をしていましたが、なかなか減らすことができませんでした
打つ手無し、車がこれだけ多いんだからしかたないか、という諦めムードでした

それが、飲酒運転で家族全員が死亡する事故があり、飲酒に対する厳罰化が検討されることになりました

委員の間でも議題になり、あまり厳しく取り締まるな、などという意見も多かったんです
厳罰と事故数の因果関係など、立証することもできませんし、水商売が影響を受けることが分かり切っていましたから

それが、平成14年6月、飲酒運転の厳罰化をしてみると、目に見えて交通事故の死者数が激減しました
厳罰イコール安全運転だったのです
これは、もう議論の余地はありません

こちら


未成年者の凶悪犯罪が起きるたびに、罰が軽いとか教育的指導が大事とか議論が起きますが、教訓的には、厳罰にすべき、ということになるんじゃないですか

刑法全体、量刑が軽すぎる感じもします
人を殺しても、3年も刑務所にいればなんとかなったりしますから

未成年者の場合、特段の配慮は必要でしょうが、厳罰による犯罪予防と教育指導による矯正とを組み合わせる必要があるんじゃないでしょうかね

息子に「14歳以下なら人を殺しても罪にならないのか」と聴かれてドキッとしたことがありますよ
こいつ、誰か殺したい奴がいるのかと思いましたね


死刑制度も検討課題ではありますが、犯罪予防としては効果がある、ということにはなりそうですね


僕など、いちおう坊主ですから、人間の内面を高めて、まっとうな人生を送れるように手助けすることが求められるわけですが、まあ、とりあえず、厳罰ですな(^^;)

宗教は無力だなあ、と思ったりはしますね

むしろ、カルトなどによる凶悪犯罪の動機になっても、飲酒運転を減らす力はさほど無いでしょうなぁ・・・・

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