Part3 系図
今年のお盆は、珍しく雨がちになりいくらか過ごしやすい気候となりました。お墓参りには行かれたでしょうか。
徳川家には立派な系図があって歴代の治績なども分かるようになっています。また長保寺には克明な過去帳があって幼少で亡くなったお子様のことなども細かく分かります。
ところで、あなたのお家には系図があるでしょうか。あなたは、ご両親の名前はご存じでしょうけれど父方母方の祖父母の名前を知っていますか。生年月日をご存じですか。さらに祖父母の両親や兄弟のことをどこまでご存じですか。子供のころ亡くなった方、再婚した方、養子縁組みなどどこまでご存じでしょうか。
案外と知らないものです。三代前のこと、四代前のこと、その家族構成、さらに十代前のこと、どこまでご存じでしょうか。
きれいさっぱり無関心ではありませんか。
あなたの心身はその先祖から連綿と受け継いだものです。あなたも、誰からも忘れ去られたら悲しく寂しいでしょう。せめて、自分が骨肉を受け継いだ先祖とその家族のことくらいは思い出しましょうよ。あなたが思いださなかったら、一体誰が思い出してくれると言うんですか。
損した・得した、あれはダメだ・こうするべきだ、とあくせくする前に、ご自分のことをちっとも知らないのじゃありませんか。
経済的繁栄や文明や文化も大事でしょうけれど、ホントに大事なことを忘れちゃいけませんよ。
2002.8.21