現在、国宝修理工事の報告書を編集中です
この報告書は、非売品で全国の公立図書館などに配布されます
修理工事全般に言えることだとは思いますが、「どこをどこまで直すか」というのは、現場でやってみなければ結論がでません
今回の修理でも、当初の計画外のことが、様々にありました
どのような仕様にするか、議論があったものもあります
また、かなり思い切った修理仕様を採用した部分もあります
それらのことは、全て、この報告書に書かれています
熟読して、行間を読み取っていただけば、国宝修理の現場の空気の一端に触れていただけると思います
修理に携わった者一同、「現在できる最高水準の仕事である」と自信と誇りを持って、なんら恥じることはありません
後世、批判や疑問もあろうかと思いますが、その批判の材料としていただくために、この報告書があります
日本国の文化の発展のために、お役立ていただけるものと信じています