六器

  発智葉形六器一面(明治5年)
これは、六器といって仏前で使う仏具です
(例)机の上で、白い花がお供えしてあるのが六器です
長保寺第16代住職尭海(ぎょうかい)が相承したものです
 覚大師というのは、第235代天台座主覚宝のことであると思われます

http://www5b.biglobe.ne.jp/~jurinji/10manmaigoma.html

松本華明様による解説

「十萬枚護摩供とは
忠実によると、十萬枚護摩供法要を千日回峰行者・大行満阿闍梨として最初に始められたのは、三十一代・大椙覚宝阿闍梨であり、今をさかのぼること238年前・元治元年(1868)延暦寺大講堂において行われたという。また今日のように明王堂・護摩堂においての法要は、三十六代・奥野玄順阿闍梨(大正七年・1918年満行)が始まりという。十萬枚護摩供は千日回峰行を満行した大阿闍梨の中でも、無動寺谷明王堂・輪番となったものだけに許される未曾有の厳行なのだ。
一日八座の護摩行を七泊八日の間、断食・断水・不眠・不臥で成し遂げる正行に至るまでに、特筆すべき前行がある。それは、正行のちょうど百日前にあたる七月二十五日より開始された。五穀(米・大豆・小豆・大麦・小麦)と塩分を絶ち、一日三座の行をこなすのだ。一年で最も汗をかく真夏の時期より、塩分をまったく取らないで、一日三座も火炎を眼前に護摩を焚けば、体内にあった塩分は汗と共にすっかり絞り出てしまうはずだ。じっとして過ごしても大変辛い真夏に、なぜこのようなことをするのか。強靭な精神力をつけるのみならず、この前行には正行に向けての、肉体大改造の秘法が組み込まれているようだ。」