年始めということで、この一年のことを、あれこれ考えてみたいと思います
=領土問題=
ロシア、韓国、中国と、それぞれ立場と内容に違いはありますが、日本の小さな島に領有権を露骨に主張しています
民主党が日米同盟を軽視した影響が大きいとは思います
自民党の長期政権のときにはなかった動きが強くなりつつあります
ならばどうするか、という各論はさておいて
結論を申し上げれば、領土に対する「執念」の強さが問われているのではないでしょうか
端的に言って、「殺してでも盗る」という国と「命を捨てて守る」と言う国の「執念」の差が帰趨を決めると思います
否応も無く、「国家」というものに、自分なりの立ち位置を決めることを求められているのだと思います
憲法改正や国防軍など、この文脈の上にあるのではないですか
=エネルギー問題=
つまり、原発をどうするかです
現在進行中の原発事故をどう収束させ、地元の人の安全をどう確保するのか、という問題と、日本のエネルギーをどう確保するのか、と言う問題を切り分ける必要があります
そのうえで
原発は危険な代物である、というのは、どこからどう考えても結論でいいと思いますが、ならば、「その危険な原発を安全なレベルに維持して利用する」のか、
あるいは「制御不能の危険を生み出す原発は、どんな困難があっても廃止する」のか
世界レベルで見れば、まだまだ多数の建設計画のある原発に対し、「積極的に安全策を提供する努力をする」のか、「廃止を要求する」のか
「安全策を講じて利用」「困難があっても廃止」
どちらにしても、実際のところ、言ったとおりのことが実施できるのか
政局の材料にして、選挙結果が明白に出たところで、原発問題の困難さが消えてなくなるわけではありません
僕は、個人的には、日本のような地震や津波の多発する、可住面積の狭い国に原発をつくるのが、そもそも間違っている、と思っています
フェードアウトするべきだと思います
これは自公の政策協定には「徐々に原発依存度を下げる」と書かれました
実に魅力的なエネルギー確保の手段が複数、すでにあるのです
思いつくまま上げても
地熱(実はアメリカが地熱発電先進国、日本では国立公園法がじゃましてる)
風力(エネルギー変換効率40%)
太陽光(全てを解決してはいないが、エネルギー変換効率10%程度で、まだ技術的な伸びしろがある)
小水力発電(水利権の法整備をすれば、すぐにでも結果が出ます)
ガス(新型原子炉に金をかけるなら、新型タービンの改良に金をかけるべき)
藻から石油(すでに日本では耕運機を運転する実証実験に成功してる)
メタンハイドレート(これなど石油メジャーの妨害工作をもろに受けている。胸に手を当ててよく考えて欲しい)
その他、火力発電の燃料に芋を使うとか、送電網を超伝導にしてスマートグリッドで列島を覆うとか、波力発電とか、いろいろアイディアはあるし、これからも新しい技術がでてくるでしょう
奇抜とばかり言っていられないのです
今すぐにエネルギー問題全てを解決しなければ、駄目だ、などと言っているのは目先の利権にしがみついているからです
利権とか政局とか過去のしがらみとか、離れればいくらでもアイディアはあるし、有効利用の可能性は十分にあるのです
むしろ、原発無しの世界を構築する技術を国産化すれば、世界に貢献できるし、日本の産業にも大きな利益をもたらすのではないですか
大げさでもなんでもなく、人類の生存に貢献すると思いますよ
=核武装=
広い意味で言えば、日米同盟によって、すでに日本は核武装しています
アメリカは、核の先制攻撃をしないとは言っていません
アメリカが、自分を危険にさらしてまで、核攻撃をするかしないか、それは別問題ですが
そこを、もう一歩踏み込んで、日本が核武装する必然性が逼迫しているのかどうか、ということではないですか
=経済=
「国家のバランスシート」と会社や家庭の会計は、本質的に違います
国は、お金を印刷できるのです、つまり「金融緩和」
それを、需要不足のデフレ対策として、乗数効果や有望分野を勘案して配分する、つまり「財政出動」
その目的は、所得の再配分や、政治的な歓心を買うことではなく、つまり「経済成長」
経済成長によって税収が増え、山積した問題が一掃される
TPPなどの経済自由化は、供給効率化のデフレ促進策であって、現在の供給過剰で需要不足のデフレには逆効果なのです
アベノミクスを批判する人達は、これがわかりませんかねぇ
実際は、過去20年以上、このデフレ対策が行われずに来た、ということですよ
議論すべきことや、選択を迫られることは、それでも、まだまだ多々あります
「国家のバランスシート」を理解したうえで、「いかに効果的な財政出動をするか」などについて、生産的な議論をする必要があります
現在の日本には国土強靭化という切迫した問題がありますから、過去の不動産バブルのように、金融緩和が投機的マネーにしかならなかったようなことを教訓にしなければなりません
カツカレーや病歴揶揄、差別的世襲批判、漢字の読み間違い探し、テレビの影響力を利用した洗脳工作など、自虐的自己満足などしてる場合じゃありませんよ
=日本の政治=
夏の参院選にむけて、なんでもかんでも政局にするのだろうけれど、日本が今直面している問題は、人が変わってもなくなるわけではありません
領土、国防、原発、エネルギー、不景気、少子高齢化、などなど
おととしの那智の水害の復興すら、いまだおぼつかないのです
仕組みを変える、制度に問題がある、などと息巻いたところで、自分に政策実施能力がなければ、結局なにもできないのです
悪口をいくら言っても、自分が偉くなるわけではないのです
バラバラな心を一つにまとめるような、鮮烈な活動をして欲しい
揚げ足取りなどやめて、敵をも味方に変えるような、熱いスピーチをして欲しい
利害得失や打算も大事かもしれないが、国家がどこに向かっているのか、的確に読みきって欲しい
=宗教=
「自分を信じる」必要に、さらに迫られる、のではないでしょうか
情報化のせいで、いろんな権威の化けの皮が剥がれてしまったのです
誰も信じるな、とは申しません
ただ、自分を信じることのできない人は、誰かを信じているようで、それは判断を他人に依存する「おすがり」でしかありません
「おすがり」は、結局、利用され、踏み台にされて終わる、と言うのが歴史の教訓ですよ