しばらくぶりの時事ネタです
個人的な見通しですが、おそらくこういうことだろう、と思いますので、書いておきます
ユーロのGDP総額 約2000兆円
ギリシャの債務総額 約40兆円
つまり、ギリシャの債務はユーロ経済の規模から見れば2%程度
借りた金を返さないギリシャなのですが、ユーロ側は、その気になれば、ちゃらにしてしまうこともできます
ギリシャは、地政学的に、このところ強硬姿勢を強めるロシアが、黒海から地中海に出る出口にあたります
ギリシャのユーロ離脱は、安全保障上、ゆるされるものではありません
ロシアと中国がギリシャに触手を伸ばすという報道も有りますが、巨額の債務の肩代わりができるわけもなく、杞憂でしょう
ギリシャがこの先、自国通貨のドラクマを復活させることがあっても、イギリスのようにユーロに留まるというのが合理性のある道筋と思われます
ギリシャに対しては、債権者側は、強硬に緊縮財政を求めているわけですが、よく考えて見ると、そのことによって結果的に得をするのは、ドイツです
ギリシャがゴネればゴネるほど、ユーロ安が誘発され、ドイツ貿易は、圧倒的な黒字となります
債権者側の頭脳レベルを考えると、むしろ、ギリシャ問題の長期化によるユーロ安が狙いで、ギリシャに貸し込んできたのではないかとさえ思われます
いずれにせよ、ユーロは、ギリシャを「安全保障上のコスト」として受け入れざるをえない、というのが、僕の見通しです
中国は、いよいよバブル崩壊のようです
中国共産党は、まともな国では決してしないような株価浮揚策を矢継ぎ早にだして、必死に株価を支えています
日本のバブルの教訓を参考にすれば、株価暴落は序章で、一年ほど遅れて、不動産バブル崩壊が来ます
その時は、中国の金融機関全てが、天文学的な不良債権をかかえて、経済活動の大停滞が訪れることになります
そもそも、元をハードカレンシーにしようなどというのは、この一事だけみても、よく言って、遠い将来のことでしょう
中国経済と政治体制には、実に様々な問題があるわけですが、結論的に言って、中国がひっくりかえったら、日本はどうなのかということなのですが
中国貿易は、日本の対外貿易の約20%を占めて、額的にはトップクラスです
中国経済の停滞は、大変な影響を与えると考えられるわけです
http://www.jftc.or.jp/kids/kids_news/japan/country.html
ですが
日本の、GDPに占める輸出依存度は、総額で約14%です
http://www.globalnote.jp/post-4900.html
つまり、対中国輸出がすべてふっとんでしまっても、日本のGDPの約4%です
中国経済の停滞は、日本経済に大きな影響があるにしても、軽微なものであると言えます
この先、日本株の調整などあるかもしれませんが、中国経済危機の日本への連鎖とまではいかない、というのが、僕の見通しです