仏道 道を歩む

バイシャリストゥーパから出土した、仏遺灰をおさめた容器 (パトナ博物館蔵)
仏滅約100年後にバイシャリで仏典第二結集が行われ、上座部(お釈迦様の言ったことをそのまま受け継ぐ)と大衆部(お釈迦様の言ったことを時代に合わせて解釈する)が別れるきっかけになった

仏教という言葉がありますが、これは、明治以降に盛んに用いられるようになった言葉です
キリスト教を意識して使われるようになったと考えられます
超越的存在の教え、教理内容を強調した言葉です

仏教では、江戸時代までは、実践実行を強調する「仏道」という言葉を主に用いていました

仏教経典に「道」という言葉が頻繁に登場し、重視されていることがわかります

法華経の破地獄偈ですが

毎自作是念 以何令衆生 得入無上道 速成就仏身

まいじさぜねん いがりょうしゅじょう とくにゅうむじょうどう そくじょうじゅぶっしん

つねに自ら(お釈迦様が)この念をなす 「何をもってか衆生をして 無上道に入らしめ 速やかに仏身を成就するか」と

法華成仏偈 お経を読んだ最後によく使う偈文です

願以此功徳 普及於一切 我等與衆生 皆共成仏道 

がんにしくどく ふぎゅうおいっさい がとうよしゅじょう かいぐじょうぶつどう

願わくは此の功徳をもって あまねく一切に及ぼし 我等と衆生と 皆共に仏道を成ぜんことを

一口に、悟りを開く、とか、仏教の修行をする、と言いますが、聖人君子のような振る舞いをすることは求められていません
「道を歩む」ことが求められているのです
では、具体的に、道を歩む、とはどういうことでしょうか
もうちょっと、我慢強くなる
あと、もう一回、我慢する
3分で癇癪を起こしていたのを3分30秒まで我慢する
もうあと一手間かける
笑顔を意識して増やしてみる
あともうちょっと丁寧に人に接する
もう一度熟慮してみる
あとちょっと頑張る
もう一工夫してみる
わかってるつもりの事を、もう一度、調べてみる
もすこし、多くの人達の、幸せを念じてみる
など
今までの自分より、ちょっと、上を目指してみてください
その、ちょっと、ちょっと、の積み重ねを毎日、365日してみてください
そして、死んだら、生まれかわって、また、ちょっと上を目指してください
お釈迦様も、毎日、念じています
毎自作是念 以何令衆生 得入無上道 速成就仏身
「みんなが、もうちょっと上を目指すにはどうしたらいいか」を念じたら、あなたは、お釈迦様と同じですよ



癒される瞑想

    

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