自在に観(観自在)ると、脳が作り出すイメージ(五蘊)は「空」だと照らし見て、すべての苦と厄難を解決でき
見方を変えさえすれば、「空」から自分の望むものをなんでも、取り出すことができるから
人が仏と成る、成仏が可能となります
見方を変えることで、苦と厄難を解決する可能性を獲得するわけです
なんだ簡単だ、と思われるかもしれませんが、これが簡単なら、人生の不幸は深刻でも重圧でもないのです
黄水仙 |
ここで、どうしてもスコトーマ(盲点)に触れなければならないのですが
人は、自分の考え方の盲点を、自分でなかなか修正できないのです
スコトーマについて詳しくは、苫米地英人先生の著書なり、最近ではYoutubeに動画をアップしていただいてるので(苫米地メソッド009「スコトーマの原理」)参照してください
(余談ですが、苫米地先生は、天台宗ハワイ別院の荒了寛師の弟子で、僧籍をお持ちです。天台宗は、今東光師、瀬戸内寂聴師など、人材の幅が広いといえば広いですね)
人は、強い感情をともなって形成された固定観念からは、なかなか離れることができないのです
ご承知の方も、いらっしゃると思いますが、これが現代コーチング理論の基本です
具体的には
「自分はだめな人間だ」という思い込みが、学校や会社で失敗が続いたことによって形成されたとします
これは、失敗が続いて「すごく落ち込んで悲しい」という強い感情をともなった経験に基づいた考えなのですが、人間の「怖い」「悲しい」「寂しい」といった本能的な恐怖心に近い経験であるほど、強い固定観念になります
そうなると「自分はだめな人間だ」というのを基準にしてしか物事を考えることができなくなります
理性的に、「そんなことないから、がんばりましょう」と励ましても、なかなか、感情を伴った固定観念はなくなりません
むしろ、聞く耳を持たず
「いや、そんなことはない。わかったようなことを言うな」
「どうせ自分はだめな人間だ」
となりかねません
むしろ、聞く耳を持たず
「いや、そんなことはない。わかったようなことを言うな」
「どうせ自分はだめな人間だ」
となりかねません
脳幹は爬虫類にもある、原始的な部分なのですが、すべての情報は、この脳幹を経由して集まります
脳幹は、生命維持への危険に対して最も強く反応します
だから、理性や理論で脳幹の反応(強い感情)を変えることが難しいのです
「自分はだめな人間だ」という凝り固まった固定観念を持った人が、「すばらしい成功者」になるのは、どう考えても無理です
「観自在、自在に観る」と心経には書いてあっても、なかなか、自在に観ることができないのです
心経に書いてある苦厄の解決方法は「行深般若波羅蜜、深く智慧の方便を行う」ことですが
この「智慧の方便」こそが
自在に観る
たったそれだけのことです
それが、なかなか出来ない、ということを人間の歴史が証明しています
ただ、逆に言えば、自在に観ることさえできれば、悲劇は回避できるのです
自在に観ることができれば、自分というちっぽけな殻を打ち破って、大きな生命力に触れることができるのです