金融危機

このところの金融危機について

結論から先に言うと、ますますマーケットでお金を運用する必要性と重要性が高まると考えてます

 
サブプライムローン問題を平たく言えば、3000万円の家を買うのに、頭金の300万円だけしか用意してなくて、返せなくなり、2700万円が焦げ付いている状態

この2700万円の借金が、世界にばらまかれているのだが、返さないから公的資金で穴埋めしようと言うのなら、2700万円分のお札を新たに印刷しなきゃならない

もともとは300万円しかお金がなくて、2700万円は未来に生じるはずだった金であり、それが生み出されなかったのだから、2700万円分のお札は、新たに印刷しなければ穴埋めできない

しかも、「高度な金融工学」のおかげで、借金を借金で返す仕掛けが繰り返されているから、サラ金地獄のように、穴埋めするのに必要なお金は、どんどん膨らむ

2700万円を返すのに、また2700万円を借り、それを返すのにまた2700万円を借りれば、×3で、焦げ付いてしまえば穴埋めには2700万円プラス3倍の利息分のお札を印刷しなければならなくなる

これは、アメリカでもEUでも中国でも事情は同じで、財政出動は極めて規模の大きなものになるから、世界中でお金が印刷されまくることになる

つまり、世界中で札束が無茶苦茶に増える

その行き場は、マーケットしかない、ということ
 
リーマンに始まり、アメリカのヘッジファンドは全滅したのだけれど、皮肉なことに、リスクマネーの運用はますます重要にならざるを得ない

その時に考えられるのは、円高、Bricsの台頭、株式市場の復活、でしょうかね

円高は、もうドルはジャブジャブに余ってくるんで、変動水準を変えるくらいのレベルになるだろう
ユーロはどこまでいくかわからんけど、傾向は同じこと

Bricsの台頭は、IMF次第だが、どうも、そこしか有り余るお金の受け皿がないように思う
G20など、案外重大だと思うよ

ハイパーインフレというシナリオもあるけど、なんかその程度で吸収できる規模なんでしょうかね

株価は危機終息の気配があれば、なにかのきっかけで爆発的に上昇するんじゃないかと(無責任な放言ですよ)考えてる
とにかく、お札が有り余ってくるんだから

 

日本は、内需拡大のイメージが湧かないので、円高不況、インフレ、株式市場の乱痴気騒ぎ、のトリプルパンチかもなぁ

地に足のついた内需拡大の、なにか名案ないですか
強烈な人口増加策と、安全・安心にたいする投資拡大かなぁ

そうでないと、「またバブルかよ」になるよ
 
アメリカのヘッジファンドを買収する日本の金融機関があるが、次の一手を示唆してるんじゃないですか
リスクマネーの運用から逃げんるんじゃなくて、参入するという方向性

市場主義経済にたいする政府の規制強化など、今すぐ思いつくことではあるけれど、
縛り付けることは逆効果で、マーケットの生命力を上手にコントロールする必要があるということだと思うよ

益々ありあまるお金を、どうにかしなければならないんだから

 
 
日本の住宅の流動性の確保のためには300万戸くらいの空き家が必要だといわれてるけど、実際は、今700万戸くらい余ってる
入居者が見つかる可能性は、楽観的に言って、いままでの2分の1です

うちの近所も、田舎のせいもあるけど、空き家が目立つし、2軒3軒と家を持っている人も珍しくない
もう馬鹿の一つ覚えみたいな投資は、役に立たないんだよ

でも、マーケットに参加しなかったら、きついインフレでお金の価値はどんどん減る
それが金融危機騒動の先の世界だろうなぁ
僕の仕事の分野の話をすれば
豊かさの中での幸せを追及する必要がある、ってことなんですよ

 
 

富の偏在、高額詐欺、物質的な繁栄の中での孤独、各種経済事件、そういった問題がありふれたことになると思うよ

 

お金を管理する能力が厳しく問われる時代が、もうそこまで来てるってことです
 
 
最近よく貧乏生活とか生活保護とか低賃金とか話題になるし、家計のやりくりが大変だという話もよく聞く
でもこれ、日本に限って言えば、ブランド物を買いあさり、一泊何万円もするホテルに平気で泊まり、高級車を乗り回すようなリッチな生活が、当たり前にある社会で起きてることです
世界レベルで見ても、富める国があり、貧困にあえぐ国もある
 
富の分配と言えば古いお題だし、富の偏在、南北問題と、いろいろとらえ方はあるが、いずれにしろ、お札が有り余っている社会で起きていることなんです
お札はこれから益々だぶついてきます
 
じゃあ貧しい人にわけてやれ、公平に分配しろ、と簡単に言うけれど、歴史は、それが簡単でないことを教えている
 
つまり、豊かさの中で幸せを追及するのも、実は大変に難しい課題だということではないですか