不動明王と二大童子

極めて良好な保存状態です
長保寺には、他に多数、不動明王の木像や画像がありますから、長保寺の法要で必要とされた物ではないと思います
おそらく、和歌山城内で法要に使われていたものが、長保寺に寄進されたと思われます

ちなみに

左手に持っている縄で、不信心者を捕まえて、縛り上げます

言うことを聞かないと、右手の両刃の剣で真っ二つに切られます
そうしたら
まっさらになって、仏の御前に生まれ変わります

ですから

お不動様を、別に信じていただけなくてもけっこうです
お不動様が、あなたの所に行きますから
右の白い矜迦羅童子(こんがらどうじ)は、従順を表し
左の赤い制叱迦童子(せいたかどうじ)は、奉仕を表します
基本、お不動様は我々に、従順に奉仕してくださるのですが、怒らせないほうがよさそうです

不動明王二大童子画像 部分
絹本著色 縦167.6 横73.2
江戸後期(寛政9(1797)年)

落款によると、「老比丘法金剛大雲」が寛政9年(1797)に描いたものである。

和歌山県立博物館「長保寺の仏画と経典」より