2010/05/28

一筋縄では行かない世界


「食料自給率が40%を切って危機的状況になりつつある」とは、最近よく聞く議論なのだが

差し迫って心配する必要が無いのがわかった

食料自給率向上を政府の政策目標にしてるのは日本だけなのです
なぜか?
意味の無い指標だから、世界では採用されなくなったのです
この本は、「経済効率を最優先で考えれば、より強い農業は可能」という立場です
それで、食料自給率を持ち出したのは、つまり、農水省の天下り先確保と、農家の補助金だよりで経営努力を怠った甘えた体質を保護するため、輸入障壁を高く保つためのレトリック、と整理してしまっている

イギリス、オランダ、ニュージーランドは「経済効率を最優先で考えれば、より強い農業は可能」という路線で、成功したそうです

僕は、日本はエネルギー自給率と、食料の自給率を向上させれば、より安全で強くなると考えていましたが、これからは、食料自給率は外すことにします

家畜飼料と肥料原料は大きく輸入に依存しているのだけれど、まあ、貿易の確保は、全ての分野において言えることで、食料に限ったことではないし、これからの世界で貿易を破壊してメリットのある国などないから、最優先で心配することではないです

心配の種が一つ減りましたので、皆様にもご紹介しようと思った、ということですね



2010/05/20

タイの仏教

ワット・ポー 2010.02.21 長さ46m 高さ15mの涅槃仏

タイのお寺をお参りしている時、何気に、一緒に行った長男と、「外国の参拝はいつできなくなるかわからないから、行ける時にいかなければならない」と話をしました
長男は高校生の時に、アメリカのシアトルでホームステイしたことがありますが、帰国して次の月に911があり、その高校から後輩がアメリカに行くことがなくなりました
平和なようですが、いつなにが起こるかわからない時代です


東南アジアで、赤と言えば、中国です
タイでデモをしている人達は、赤シャツを着ていますが、背後に中国の影を感じますね
ミャンマーでも、日本人ジャーナリストが射殺されましたが、タイでも最初に殺されたジャーナリストは日本人です
手口が酷似してますね
タイでは、発砲したのがタイ人とは思えません
本来大人しい人達ですから
日本人なら、何人殺しても仕返しにはきませんから、騒ぎを大きくしたいならうってつけです
ミャンマーの軍政は親中派ですが、赤シャツの人たちは、タイをミャンマーのような国にしたいんじゃないですか

ミャンマーも仏教国、タイも仏教国ですが、どちらも上座仏教です
ざっくり言って、上座仏教では、坊さんは坊さん、一般人は一般人で、別々です
基本的に、個人の救いが中心で、社会的な活動は軽視されています
仏跡では、近年、タイからの参拝が多いそうですが、自己中なのが特徴で、周りの人が参拝してるのになんの遠慮もありません
チベット、韓国、台湾の人たちが多い時は感じなかったことですね

拝んでいる前を平気で横切る、周囲にお構いなしにハンドマイクで延々と説教する(2時間位)、食材をホテルに持ち込む(インド式の精進料理じゃだめなんですかね)、仏跡のど真ん中に陣取って延々と講釈をつづける(場所を譲らない)、など
傍若無人ですな

上座仏教を、別名、小乗仏教とも言いますが
まあ、自分の救いしか考えてないと批判されるのです
ちなみに、チベット、韓国、台湾、日本は大乗仏教です

どこがどう違ってそうなるのか、ですけど

大乗では、やはり慈悲を中心に据えるのです
小乗では、菩提ですね
これ、仏教的には、ものの両面なのですが、違うものは違う

ふと、物事の、ネガティブな面からとらえるのと、ポジティブな面からとらえるのの違いに似てると思うのです
入口が逆ですから、進む方向も逆ですね


日本経済は破綻すると、マスコミが大キャンペーンをしてますが、破綻を心配するより、経済成長をいかにするかを心配するほうが大事ですよ
特に、今の20代以下の若者は、右肩下がりの経済しか知りませんから、ほんとに元気が無い人が多い
その上、破綻を徹底的に吹き込まれたら、若者がよりネガティブになりますわな
うちはお寺で、参拝の年寄りが元気なので、落差がよくわかるのです
若者のためにも、ポジティブな世界観を探したいですね

デフレギャップを埋めて、なおかつ、税収をアップする方法、とか
いくらでも、思いつきはあるんじゃないですか