2010/06/09

信頼かぁ。。。


民主党の経済政策が進捗すれば、消費税を増税してそれを政府によって分配して経済成長をする、ということになるのでしょう
国債はこれ以上発行しなくてすむし、適切に分配が行われれれば、経済効果も期待できそうです
ただし、政府の分配が適切であればですが

自民党も消費税10%をかかげるらしいですが、国債発行を少なくするには、これしかないということでしょう
自民党式の財政出動をしたところで、政府の役割が大きいことは、民主党と違いはありませんね

経済政策に限って考えれば、民主党と自民党どちらになっても、どのみち、政府支出を拡大するしかないのです
官僚攻撃が最近のブームですが、道筋は、官僚の活躍しかない、ということですね

政府が賢くなかったら、政府支出は、いままでどうりのバラマキで終わりです
政府が賢くなる、具体的な方策を示し、強力なリーダーシップでそれを実施できるなら、バラマキは回避されるかもしれません
まあ、それは、いままでの歴史で、悲観的な結果になることがわかっているのですが


北欧式の高負担高福祉は、うまくいっている国が実際あるわけです
僕は、身近に福祉を勉強してる者がいるので知っているのですが、たとえば、デンマークでは、食事の時、国旗をテーブルに立てて食べるそうです
つまり、自分の国が好きで、国旗を見ながら食べると飯がうまい
そこまで、自分の国を信頼していないと、北欧式の高負担は受け入れられない
これは、小国だからできることだ、というのが結論らしいです

日本の官僚や公務員は、世界的にみれば、きわめて有能かつ真摯で、優秀です
それでも、はっきり言って、自分に与えられた仕事がうまくいかなくても給料が減るわけではなく、責任感と問題意識は、民間で生活がかかっている者にくらべれば、希薄です
これは、どうしようもないことです

政府支出を増やすということは、官僚組織が介在することは避けられないわけで、それをどのように表現しても、公務員を信頼して、仕事してもらうことが必要であることに代わりはありません

政治家を信頼し、政府を信頼し、公務員を信頼し、というと当たり前のことなのですが、経済政策において、政府支出の役割が大きければ大きいほど、信頼の重要度も大きくなります
デフレから脱却するには、民間活力だけでは、やはり無理があるのですから、政府と公務員を信頼して、支出を適正に使ってもらうことになります

まあ、でも、今の日本では、信頼が大きく損なわれていますね

ここのところが取り戻されなければ、どんなに立派な理屈も、実現は不可能です



ところで、三橋貴明さんの新刊が手元に届きました
日本のグランドデザイン -世界一の潜在経済力を富に変える4つのステップ 





極めて興味深い本なので、ご紹介します

この人は、年間50兆円を5年間、財政出動して財政健全化を実現するとしています
本だけ読むと、理屈では、出来そうです
面白いです
問題解決の方法は、賢い人が、いずれ見つけてしまうものです



ただ、申し上げたように、これだけのお金を政府が使うとなれば、そこに、絶大な信頼がなければなりません

信頼は、目に見えない、手で触れない、重さを量れないものなのですが、どうやら、これから益々重要になってくるようですね

2010/06/08


内閣も替わったことだし、ちょっと時事問題について書いてみます
まあ、普通に生活していれば政治経済に関心を持たざるを得ないわけですが、日頃何を感じているか、ということですね
 


 


日本ではほとんどまったく関心をもたれていないので知らない人も多いと思いますが、ネパールで赤シャツの大規模なデモがありました

ネパールでも「赤シャツ」毛派が50万人デモ 全国ゼネスト決行へ 2010.5.1

ネパール毛沢東派ですね



ご承知のとおり、タイでもありました
こちらでは日本人ジャーナリストが殺害されたので、ちょっと話題にはなりました
2008年には空港を占拠して、立派なハブ空港を使えなくしています


知る人は少ないと思いますが、インドではインド毛沢東派が犯行声明を出した、列車爆破事件が起きました

インドで列車脱線衝突、65人死亡 毛派の犯行か2010.5.28



今年の2月に、インド仏跡巡拝として、ネパール、インド、タイと参拝してきましたので、人ごとではありませんね

これらの事件に共通しているのが「赤シャツ」「毛沢東派」といった中国の影です


つい先日、中国のホンダの工場でストライキがありました

日本人駐在員との給与格差「50倍」やり玉 中国ホンダ系工場スト5月29日


中国では、もともと、スト権は認められておらず、命がけの行動だったと思いますが、今後、おそらく大きなうねりとなって中国全土に波及するでしょう
政治問題化する可能性もあります
いつまでも、中国だから低賃金というわけにはいかないのです

ユニクロの上海店の中国人店員の賃金は月4万円だそうですが、少ないと言ってやめる人もいるそうです
元のレートも変わるだろうし、今後、賃金は上がるでしょう

中国市場の魅力は、なんと言っても、13億人の市場規模と、やはり、低賃金です
この低賃金の魅力が薄れてきている
もっと、賃金の安い国を求めて、他の国を探す企業も増えることになります
で、中国は、どのような対策を講じるのか

現実に起きているのは
タイの赤シャツの暴力デモで経済麻痺
ネパール毛沢東派の大規模デモで議会麻痺
インド毛沢東派の、インド最大の経済都市ムンバイ行きの列車爆破

ロジカルに導きだされる結論は
何者かの意図により、中国より人件費の安い国が、ぶっ壊されている
ということです
なにがしたいのか、ではなくて、ぶっ壊れればそれでいいのです

僕は、日本に赤シャツがいなくて、列車爆破も無いのは、米軍が駐留してるからだと考えてますよ

鳩山内閣の「友愛」は、このような世界を相手に通じるのでしょうか?

韓国の警備艇「天安」が攻撃された事件は、北朝鮮の関与が指摘されています
拉致は正式に認めましたが、まだ、全容は未解決です
北朝鮮は、まったく予測不可能な国です
その国へ、堂々とパチンコマネーが送金されているのです

こんど総理になった管さんですが、拉致実行犯の「シンガンス」釈放嘆願書に署名しています
どうせ、追求されればこう答えようと、周到なご準備をなされていることでしょう
政治とカネが問題だそうですけれど、鳩山小沢の国会証人喚問はパスしようとするでしょう

こう書いていて、暗澹たる気持ちですね
僕は特に民主がだめで、自民がいいとか、支持する政党はありませんし、人物本位で応援しようと心がけていますが、今の民主党はダメですね


 

経済政策は、「財政規律」か「財政出動」かに進路は二分するでしょう

今、日本はデフレで、物は売れず、価格は値下がり、仕事も減るといった状況ですが、デフレの反対をしなければ浮かばれないんですよ
つまり、インフレに向かっていく政策が必要です
財政出動を言い出すと、すぐバラマキだとか、そんなことをすればインフレだとか言って反対しますが、デフレの時、デフレになる政策をするわけにはいかないでしょう
そんな単純なことがわからんですかね

管さんは、増税してそれをうまく使うというお説ですが、まあ、デンマークとかノルウェイを目指すつもりでしょうか
でも、これ、政府を信頼して税金の使途を任せる、ということがないと成り立ちません
お役所仕事は全てに非効率、無駄が多い、接客態度も悪い、で、民営化があり、事業仕分けもするんじゃないですか
支離滅裂なことをしてる場合じゃないと思いますよ

現在のユーロ危機でECBがしたのが、国債の買い取りですよ
つまり、お金を印刷して、国債を買い取るわけです
リーマンショックの時、FRBはお金を印刷して金融機関に注入しました

日本の借金をギリシャと比べる人たちがいますが、日本の国債は、明日、日銀がお金を印刷して買い取ってチャラにしようと思えば、すぐにできます
しないのは、そんなことをする必要に迫られていないからです
まあ、僕は、それをして円を増やさなければ、円高になりすぎるんじゃないかと考えてますけど
とにかく、ドルもユーロも印刷して増やして、借金を薄めてるんですから

日本は、破綻しないし、財政出動しても、何ら問題はありません
財政出動が、利権にゆがめられるのが問題なので、日本の中でお金を使うのは、政府か民間かしかないんですから、民間が使わないなら政府が使うしかありません
ゆがめられなくすればいいだけのことです

希望の芽もあるのです


「となり百姓」という言葉がありますが、となりの上手なお百姓さんのまねをしていれば、なにも考えずとも、なんとなくうまくいくのです
少なくとも、そんな時代は終わったということですよ