2009/02/25

仏教の基礎知識

いいことをする人は、いい人
わるいことをする人は、悪い人
だから、いいことをしましょう

仏菩薩を尊敬し
八百万の神を尊敬し
イエスキリストを尊敬し
アラーの神を尊敬し
自分を信じる

輪廻転生はある
因果応報はある
神々と先祖の助けはある

努力は報われる
いつか仏と等しくなる

慈悲と智慧

己を忘れて他を利するは、慈悲の極みなり

 

 

解説

付き合いのあるアメリカ人が、仏教徒になるかもしれないというので、わかりやすく仏教の基礎知識を伝えました
まあ、なにかの参考にしてください

 

いいことをする人は、いい人
わるいことをする人は、悪い人
だから、いいことをしましょう

これは、七仏通戒偈

諸悪莫作 悪い事はしない。
衆善奉行 善い事をする。
自浄其意 すると心は清らかになる。
是諸仏教 これが仏様の教えです。

なのですが

他人の悪口を言っても、偉い人にはなれない
偉い事をする人が、偉い人である

という事でもあります
また

生まれによって偉い人ではない
行いによって偉い人なのである(法句経)

という意味でもあります

 

仏菩薩を尊敬し
八百万の神を尊敬し
イエスキリストを尊敬し
アラーの神を尊敬し
自分を信じる

世界のどこに行っても、これで誰とでも友達になれます

正月に神社に初詣をし、結婚式は教会で、葬式は寺
これで、全然オッケーということです

信じるに値する自分になる努力が必要だ、ということでもあります

難しく言うと、天台本覚思想です
一切衆生悉有仏性(涅槃経)
生きとし生ける者に、すべて、仏となる性質がそなわっています

朝起きて、誰かが代わりに便所に行ってくれるわけではありません
腹が減って、誰かが代わりに飯を食ってくれるわけでもありません
生きていくのは自分なのです

 

輪廻転生はある
因果応報はある
神々と先祖の助けはある

これは、古代インドから普遍的な教えです

輪廻転生は、臨死体験や退向催眠、前世を記憶する子供たち、などによって実証されつつあります

因果応報は、輪廻転生とセットです

神々と先祖の助けには、仏菩薩も含まれます

助けるのに条件のある神様もいます

キリスト教は、契約した者だけ助けます(新約聖書の約とは契約のことです)
阿弥陀如来は念仏(南無阿弥陀仏)を唱えなければなりません
観音様は念じなければなりません(念彼観音力)


お釈迦様は、なにもしなくても救ってくれます
毎時作是念、如何令衆生、得入無上道、速成就仏身(自我偈)
つねに自らこの念をなす、如何がして衆生をして、無上道に入ることを得しめ、速やかに仏身を成就せしめんかと

ご先祖様も、だまっていても助けてくれています 

 

努力は報われる

ヒンドゥーとの違いは、
「いいことをすれば来世に良い所に生まれる」ヒンドゥー
「来世まで待たなくても、努力は報われる」仏教
です

 

いつか仏と等しくなる

努力の結果、仏と等しくなります

汝是當成佛。我是已成佛。 常作如是信。戒品已具足。
汝は、まさにこれから仏となる
我はすでに仏となれり
常にかくのごとき信をなせば
戒はすでに具足している(梵網経)

いつか仏となる、と信じていれば、全ての戒律は自ずと身に備わります
誰も見ていないところでも、いいことをするようになります

タイとかミャンマーの清らかなお坊さんと比べて、日本のお坊さんは堕落していると考えている人がいますが、中身を見ることをお忘れなく
妻帯し酒を飲み、肉を食べても、立派な人は立派です

 

慈悲と智慧

慈悲だけでもいけません
智慧だけでもだめです

両方、いつも必要です

「仏教は哲学だ」とも言いますが、慈悲が必要です

仏教の中心に慈悲を据えたのは伝教大師、最澄です

己を忘れて他を利するは、慈悲の極みなり

これだけわかっていれば十分です





2009/02/23

出すぎた杭は打たれない


出る杭は打たれる
出すぎた杭は打たれない


これからの日本の国家モデルを思案中です


アメリカの黒船から明治維新にいたり、富国強兵策が行き着くところ、大東亜戦争というアメリカとの激突になり、原爆投下で決着した 。
以来、日本は経済大国だけを目指して、ついに限界までたどりついた

そして、アメリカ独り勝ちは終わり、多極世界が始まろうとしている


今、国益論や反日への反発で、伝統回帰や国粋主義が盛んだが・・・
感情だけで世渡りはできない



隷属国家 日本の岐路 北野幸伯

はたして、日本にとって「真の独立国家」になることが幸せな道なのか?

日本のパワーは、もはや「出すぎた杭」になるしかないのではないか?

 

北野さんの指摘には、ほぼ全て賛成します

 

特に賛成する部分は

真の自立国家になる

「物づくり」を捨てない

世界から人・企業・金を呼び込む

3K移民反対

外交における国益の追求

中国共産党は脅威

日米安保は有効

食料とエネルギーの100%自給

教育の重視

世界から良い点だけを学ぶ

歴史は解釈でどうとでもなる

 

ちょっと、疑問が残るのは

大減税
税制は捕捉率を上げるための背番号制の議論を先に片付ける必要があると思う
減税して、経済活動が活発化し、消費税で増収する、かどうか、期待したいが微妙

メタンハイドレート 
これは、どこまで効率的かわからないのです。海底にあるし、採掘の採算性が微妙。
自然エネルギー利用など、打てる手はすべて打つべきでしょう
核融合の研究も進めるべきだが、ものになるかどうかわからんよ
メタンや水素の合成菌のほうが有望だったりして、まあ、手広くやるしかない

産業をブランド品に特化する
まあ、そういうレパートリーを増やすのはいいとして、今ある力を放棄するべきではないです
気の遠くなるような蓄積があって、初めて超高級品ができるのです
裾野がなければ頂上はありません
ヨーロッパには貴族社会がありますから、スーパーカーとかオートクチュールとか出来てきたけど、日本は大衆相手の「人に優しく、丁寧な作りこみ」が長所かなぁ
手抜きの無い生産ラインは、これからも、ごく少数の国でしか出来ないことだと思いますよ

 

ついでに書くけど

靖国神社は、富国強兵に殉じた英霊のための神社であり、もう歴史的使命は果たし終えたのではないですか

首相及び閣僚の靖国神社公式参拝中止の要請 全日本仏教会

政治から切り離して、静かに参拝したいですね

靖国神社には西郷隆盛や会津の白虎隊、徳川幕府軍は祀られていません
そもそも明治新政府の都合で作られた神社です
あまり、感情的にのめり込むのは、どうかと思いますよ

それと、日本が侵略国家かどうか気になってしかたない人もいますが、そうだと言えばそう、違うと言えば違うことになってしまうのが、歴史解釈ではないですか

過去は過去であり、未来ではありません

「どんな未来を迎えたいのか」の一点で考えてみるべきでしょう






2009/02/07

「無責任」対「欲ボケ」


今の日本の歳入からすれば、国債発行高は増え続け、時間の問題で破局が来る

増税するしかないのだけれど、言いだせば選挙で負ける

行政改革をして支出を減らせばいいのだけれど、無茶苦茶抵抗される

で、座して死を待つ、ことになりかねない

 

「官から民」へ、という掛声は、非能率的で無愛想な官業のうち、民間でできることを民営化するという、理屈としては真っ当な考え方なのだけれど、これが、どいつもこいつも欲ボケでなかなかうまくいかない

「大きな政府から小さな政府へ」という流れも、つまり同じことで、今回の金融危機で、もう素直に信用されない考え方になってしまった
新自由主義とかなんとか言って、市場原理にまかせれば、なんでもかんでも最適化されるとは、もう誰も思わないだろう


官、大きな政府 ーー 無責任、画一的、非効率的、などの弊害

民、小さな政府 ーー 欲ボケ、自分勝手、弱者切り捨て、などの弊害 


異論もあるだろうけど、どっちもどっちで、目指すべき姿ではないという理解でいいと思う

さて

僕は、経済指標だけで社会のパフォーマンスを評価するという方法論自体に限界を感じている
つまり、衣食足りた金余り世界で、さらなる生きがいや、社会正義が求められているわけで、いまさら、3度の食事を5回にするとか、睡眠時間を3倍にするとかしても、誰も喜ばないのです

有り余る冨に囲まれた人がいる一方、貧困や差別に苦しむ人がいるという、格差や不条理は、金儲けだけを目標にしていては解決されません

国家として考えると、格差が放置され、国民の能力が最大限発揮されないのであれば、国際競争力が劣化してると言わざるを得ない

金儲けに成功した人が、格差是正のため、相応の負担をする必要があります
ま、これが、理屈はそうなんだけれど、うまくはいかない 


それで、注目したのが、「幸福度」という考え方ですけど、幸福度が高い国というのは、北欧とか、比較的小さい国が多いのです
国家の意思と、住民の意思が近くなければ、うまくいっている統治とは見なされません

幸福度の高い国は、一般的に税金を高くして社会保障を充実させるのですが、自分たちの意思が反映されて、税金の見返りが十分あるという了解がなければ、高い税率は成り立ちませんよね
人口が多いと難しい

それで、日本はスカンジナビアモデルは無理だろうと思っていたんですが


それがですね

幸福度を高める道州制プラン

こういう研究があって、道州制によって日本を1000万人位の単位に分ければ、幸福度も北欧並みにいけるのではないかという希望がでてくるわけです

今の日本の行政から、権限の移譲で効率化できれば、公務員数をへらすことができ、税金をさほど高くしなくても、社会保障が手厚くなり、国債の償却も進むかもしれない
まあ、希望的観測ですが


「無責任」と「欲ボケ」のせめぎあいも、行政単位の効率化で、「責任ある活力」に変身できる、可能性が出てくる

 

基本的にすべての権限を、行政効率がいい30万人くらいのにあたえる

それでやれない広域的な仕事を1000万人くらいのがする

外交や安全保障、金融政策など、州までで拾えないものだけをでやる

 

誰も見たことのない世界ですね


EUがモデルという考え方もあるようですが、あれは、戦争の結果ですから、やっぱり、かなり複雑で、ちょっと違うと思う
お互い軍隊持って警備してるんですからね


日本が、これからのグローバル化の進展する世界で生き残るため、どこもお手本にせず、自分で試行錯誤しながら進化していく、その先にあるのが、道州制なのかもしれません


国民を元気にする国のかたち



それでも、誰かが助けてくれるわけではなく、結局は、自助努力が必要です

「大男、総身に知恵が回りかね」

権限委譲で、行政単位を小さくし、切磋琢磨する環境ができれば、さらなる進化ができるのではないでしょうか


終え尽きようとしている焚き火も、ちょっと突くとまた燃え上げるように、世界の経済システムが破綻した今こそ、道州制を真剣に考える必要があるんじゃないでしょうか





2009/02/04

仏教が考えている、信仰



過去は終わってしまい、未来はまだ来ていない

「今」は、時を刻む秒針のように、時間を超えて存在し続けている

 

未来は、まだないんだから、未来に「今」が縛られることはない

過去に「今」が縛り付けられることは、あるだろう

でも、過去は、終わってしまったんだから、無視することもできる

過去を無視し、未来になんのイメージも持たずにいたら、「今」は、まったくの自由なのだけれど・・・

ぼんやりしていたら、結局、過去に縛られてしまうことになるだろう

無垢な白布が小さな汚点で汚されるように

 

つまり

過去を忘れ、「今」、未来を強くイメージできれば、どのような未来でも作ることができるということです

ここで、新たな苦痛や不幸を作ってしまってはいけない
苦痛や不幸の原因にならないようなイメージを持たなければなりません

 

強く、よりよい未来をイメージする

これが、仏教が考えている、信仰です





ラベル:

2009/02/01


毘沙門天 長保寺蔵  


人は過去世の業を背負い生まれてくる

過去の全ての結果が、「今」に凝縮している

過去の全ての責任を、今とらされている

今ある絶望と苦悩は、過去の集大成だ

「今」は過去の結末なのだ 

 

だけど

 

「今」は未来の始まりだ

「今」心を変えれば、「今」から未来は変わり始める

 

過去は終わってしまい、未来はまだ来ていない

あるのは「今」だけだ

変えることができるのは「今」だけだ

生きることができるのは「今」だけなんだ

 

今、絶望・恨み・怒り・愚痴・無力感にひたるのか
今、感謝・希望・夢・目標を持つのか

今を大切にしよう

今を真剣に生きよう

今だけでいい

出来る限りのことをしよう